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接骨院がく伊勢崎交通事故むちうち治療センター
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「むちうちで生じた首の捻挫への対処法」

最終更新日 2023/2/28
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

「首の捻挫」を経験したことはありますか?
捻挫と聞くと、足首をイメージさせる方が多いかもしれませんが、強い衝撃が加わることで首にも発生することがあります。
首の捻挫に対して馴染みがないのは、生活上であまり体験しないからだと思われます。
主に交通事故や、コンタクトスポーツが発生原因のほとんどを占めます。
今回は、首の捻挫とはどういたものなのか説明し、その対処法について解説していきます。
首の捻挫に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「むちうちで生じた首の捻挫への対処法」 もくじ

・首の捻挫とは?

・首の捻挫が発生する原因

・首の捻挫の症状とは?

・首の捻挫への対処法は?

・まとめ

首の捻挫とは?

首の捻挫(頚椎捻挫)とは、首に対し何らかの強い衝撃が加わり、首の周囲に存在する筋肉や靭帯を痛めた状態を指します。
重症化したものは、「頚椎損傷」と表現されます。
首の捻挫のため、首だけに痛みが出ると思われやすいですが、頚椎からは指先にまで枝を伸ばしている神経も存在します。そのため、首だけでなく、腕や指先にまで症状が出現することがあります。
また、頚椎自体を痛めてしまった場合には、足にまで症状が出現する可能性があるため、注意が必要です。
首には人間の体をコントロールするさまざまな組織が存在するため、症状の大小に限らずすぐにお近くの医療機関で診察を受けるようにしてください。

むちうちの症状

捻挫とは、外部から関節に対して強い衝撃が加わったことで、関節周囲の筋肉や靭帯が損傷することをいいます。
つまり外部から、強い衝撃が首に加わる行為が発生原因になります。

・交通事故

首の捻挫が発生する原因に多いのが、交通事故です。
交通事故で起こる首の捻挫は、「むちうち」といい、自動車・自転車事故で衝突した際に首が鞭(むち)のようにしなることによって発生する、外傷性の障害であることが多いです。
首、肩周囲の痛み・痺れなどで済む軽症例もあります。しかし交通事故では、かなり強い衝撃が首に加わります。重症例では死亡に至る場合もあります。

・スポーツ

スポーツによる首の捻挫は、交通事故よりも身近に感じるのではないでしょうか?
スポーツ時に発生する捻挫は、首というよりは足首のイメージが強いと思いますが、コンタクトスポーツと言われる身体と身体がぶつかり合うスポーツでは、首の捻挫が発生することがあります。
例えばラグビーやアメリカンフットボール、レスリング、柔道などです。
スポーツも同様に数日で治るものから、数か月から数年かかる重症例まであります。

首の捻挫の症状とは?

首には筋肉や靭帯だけでなく、身体のいろいろな部位をコントロールする神経が存在するため、首を捻挫することでさまざまな症状が起こります。
首の捻挫で発生する症状を紹介します。

・首、肩、背中、腕から手にかけての痛み

痛みは、基本的に筋肉や靭帯が損傷したことで生じます。
首の捻挫では、首や周囲の部位にまで痛みが及ぶ場合があり、頚椎を痛める重症例では、足にまで症状が生じることもあります。

・痺れ・知覚障害

首には腕神経叢と言われる神経の束が存在し、その束から5本の神経が枝分かれするように指先まで伸びていきます。
この神経は、腕の運動機能や知覚機能を司っているため、神経が損傷を受けることにより首から腕にかけて痺れ、重怠さ、知覚障害などの症状が発生します。

・自律神経症状

頚部には筋肉を支配する神経のほかに、「自律神経」という身体のバランスを整える効果がある神経も存在します。
自律神経には、身体の活動性を生み出す「交感神経」と、身体を休息させる「副交感神経」の2種類があり、この2つの神経がバランスよく働くことで、人は健康でいられます。しかし、自律神経が障害を受けたことで2つの神経のバランスが崩れてしまい、さまざまな自律神経症状が出現してしまいます。
頭痛、めまい、動悸、倦怠感、耳鳴り、眼精疲労、便秘、吐き気などさまざまな症状があります。

首の捻挫への対処法は?

首の捻挫を起こしたときの対処法を紹介します。
「捻挫なんてすぐ治る」と軽く考えず、正しい対処法を行うようにしましょう。

・医療機関へ行く

首の捻挫を起こしたときは、まず医療機関へ行くようにしましょう。
頻繁に発生する足首の捻挫と、首の捻挫は違います。首には筋肉や靭帯だけでなく、身体をコントロールする神経も存在します。
首を損傷するということは、それだけ強い衝撃を受けたという証拠でもあるため、必ず医療機関へ行き、正しい対処法を教えてもらってください。もし仮に何もなかったとしても、別状がなかったという安心を得ることができます。

・安静

まずは、安静が第一選択です。損傷した首周囲の組織回復が大切になります。発症当初は炎症状態にあることから、無理に動かさず安静にして炎症が引くのを待つようにしましょう。
損傷の度合いにもよりますが、必要に応じて頚椎カラーという首の固定装具を使用して、首の運動が起こらないようにします。

・アイシング

首を損傷した当初は炎症を起こしているため、炎症を抑えることを第一に考えます。そのため、氷やアイスノンなどを使用して損傷した部位を冷やします。
冷やす時間の目安は15分~20分程度で、最低2時間の間隔をあけてから再度15分~20分冷やすという流れを、24時間~72時間継続します。
基本的にアイシングを行うのは、発症当初です。
損傷部位を冷やすことは、回復の治癒を遅らせてしまうとも言われているため、冷やしすぎには注意が必要です。

・マッサージやストレッチ

マッサージやストレッチは、首から肩にかけての筋肉を和らげ、血行の改善や運動の改善といった意味ではとても効果があります。
しかし、発症当初から無理に動かしてしまうと、損傷した組織を悪化させてしまう恐れがあるため、炎症が落ち着いて医師から動かしていいという許可が下りたら行うようにしましょう。また、マッサージやストレッチも、闇雲に行っていいわけではありません。医療機関に勤務する専門家から、正しい方法の指導を受けるようにします。

・薬や湿布

損傷部位の炎症を抑えるという意味で、湿布や抗炎症薬などが処方されることがあります。
また、抗炎症作用や痛み止め作用のある注射を頚部に打つ場合もあります。

・物理療法や運動療法

医療機関へかかり、リハビリテーションが施行された場合には、専門のセラピストとともに、温熱療法や電気療法、超音波などの「物理療法」、筋肉の硬さを和らげたり、正しい運動の練習を行ったりする「運動療法」を施行する場合もあります。

・神経ブロック注射

首の捻挫の症状の1つである自律神経症状に対して、ブロック注射を実施する場合があります。
首の捻挫によって起こった過剰な交感神経の働きを弱めるために、交感神経が集まる箇所にブロック注射を打ち、働きに抑制をかける方法です。この注射により、自律神経を整える効果が期待されます。

まとめ

今回は、首の捻挫に対しての対処法をご紹介しました。
首の捻挫は足の捻挫とは違い、交通事故や接触の多いコンタクトスポーツが原因で発症することが多いです。
首には筋肉や靭帯だけでなく、身体の筋肉をコントロールする神経束や自律神経が存在するため、さまざまな症状が出現します。
軽症のものであれば、安静にしていることで治る場合もありますが、重症の場合は命に関わることも考えられます。
無理せずすぐにお近くの医療機関へ受診をし、適切な治療を受けるようにしてください。

参考文献
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ハレバレ「どんな時に冷やすべき?知っておきたいアイシングの基本」
https://hc.kowa.co.jp/vantelin/harebare/trivia/vol03/
瀬田 亮介 他:「アイシングが伸張性収縮後の遅発性筋痛に及ぼす影響」日本生理人類学学会誌 13巻4号p201-208 2008
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/13/4/13_KJ00005103826/_article/-char/ja/
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https://web.archive.org/web/20181102024103id_/https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/43/2/43_2_503/_pdf
江川 正 他:「むちうち損傷の治療」整形外科と災害外科 43巻2号p507-509 1994
https://web.archive.org/web/20181101122743id_/https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/43/2/43_2_507/_pdf
間中 信也 他:「頭部外傷後頭痛の病態、診断、治療」頭部外傷による急性頭痛~むち打ち等を含む~ 日本頭痛学会誌 48巻3号p524-530 2022
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjho/48/3/48_524/_pdf/-char/ja