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接骨院がく伊勢崎交通事故むちうち治療センター
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「放置してはダメ!むちうちに対しての正しいリハビリを紹介」

最終更新日 2023/2/5
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

「首が痛くて動かせない」、「腕から手指にかけて痺れがある」、「頭痛や吐き気があり、身体が怠い」、こういった症状が出現していませんか?それは「むちうち」によるものかもしれません。首の周囲には筋肉や靭帯だけでなく、手指から足にまで枝を伸ばす神経や身体をコントロールする自律神経などが存在しています。首に強い衝撃が加わったことで、さまざまな症状の出現が考えられます。中には受傷後に医療機関へ行かず放置してしまう方もおり、症状が長引くだけでなく悪化してしまう場合も考えられます。今回はむちうちに対してのリハビリ内容を、詳しく紹介していきます。
むちうちを経験された方は、ぜひ参考にしてみてください。

「放置してはダメ!むちうちに対しての正しいリハビリを紹介」 もくじ

むちうちとは?

・むちうちの症状

・むちうちの治療方法

・むちうちのリハビリ

・まとめ

むちうちとは?

むちうちとは、自動車・自転車事故や後に起こることがほとんどですが、身体と身体がぶつかり合うコンタクトスポーツなども発症の原因になります。
強い衝撃が身体に加わった反動で首が鞭(むち)のようにしなることによって発生する外傷性の障害です。
正式には「頚部捻挫」や「外傷性頚部症候群」などと呼ばれ、首(頚椎)の障害によって症状が発生します。
首の周囲には筋肉や靭帯だけでなく、身体をコントロールする神経なども存在するため、首・肩・背中の痛み、痺れ、頭痛、自律神経症状などさまざまな症状が出現します。
衝突の度合いによって症状の大小はありますが、軽症のものであれば数日、重症の場合は数か月から数年も症状が続くことがあります。
交通事故後など強い衝撃が身体に加わる事故に遭われた場合は、症状の大小に限らずすぐにお近くの医療機関で診察を受けるようにしてください。
症状が出現しているのに我慢して放置してしまうと、症状が長引いたり、悪化したりしてしまう恐れがあります。
専門家から正しい対処法を教わってください。

むちうちの症状

むちうちは頚椎周囲の筋肉や靭帯だけでなく、神経や脊髄、髄膜をも損傷する恐れがあるため、さまざまな症状が出現します。
出現しやすい症状は下記の通りです。
【出現しやすい症状】
・首、肩、背中、腕から手にかけての痛み
・痺れ
・知覚障害
・頭痛
・吐き気
・倦怠感
・耳鳴り
・めまい、眼精疲労
など

むちうちの治療方法

受診した医療機関で行われる治療方法についてご紹介します。

安静

むちうちに対してまずは安静が第一選択です。損傷した首周囲の組織回復が大切になります。発症当初は炎症状態にあることから、無理に動かさず安静にして炎症が引くのを待つようにしましょう。
損傷の度合いにもよりますが、必要に応じて頚椎カラーという首の固定装具を使用して、首の運動が起こらないようにします。

アイシング

首を損傷した当初は炎症を起こしているため、炎症を抑えることを第一に考えます。そのため、氷やアイスノンなどを使用して損傷した部位を冷やします。基本的にアイシングを行うのは、発症当初です。損傷部位を冷やすことは回復の治癒を遅らせてしまうとも言われているため、冷やしすぎには注意が必要です。20分を目安として、炎症がひかない場合には数セット繰り返し行っていきます。

薬や湿布

損傷部位の炎症を抑えるという意味で、湿布や抗炎症薬などが処方されることがあります。
また、抗炎症作用や痛み止め作用のある注射を頚部に打つ場合もあります。

リハビリテーション(物理療法や運動療法)

医療機関へかかり、医師の指示のもとリハビリテーション(以下リハビリ)が施行された場合には、専門のセラピストとともに、マッサージやストレッチといった「徒手療法」、温熱療法や電気療法などの「物理療法」、正しい運動の練習、筋力強化を行う「運動療法」を施行する場合もあります。

神経ブロック注射

首の捻挫の症状の1つである自律神経症状に対してブロック注射を実施する場合があります。首の捻挫によって起こった過剰な交感神経の働きを弱めるために、交感神経が集まる箇所にブロック注射を打ち、働きに抑制をかける方法です。それにより、自律神経を整える効果が期待されます。


むちうちのリハビリ

次にむちうちに対してのリハビリ内容と治療期間をご紹介します。
軽症のものであればリハビリを受けずとも治ることはありますが、独学の間違った方法を行ってしまうと、症状が長引いたり、悪化したりする恐れがあります。
セラピストの正しいリハビリを受けるようにしましょう。

ポジショニング

安静にするのは簡単に聞こえて意外と難しいことです。損傷した頚部に負担をかけないよう生活しなくてならないため、正しい生活動作をセラピストから教わる必要があります。
安静を意識するべきポイントは、「日中の動いているとき」と思う方が多いと思いますが、まずは就寝時の寝ている姿勢を整える必要があります。
首に負担のかかる就寝姿勢を長時間続けなくてならなかったり、無意識に身体が動いてしまったりと、首に負担をかける恐れがあります。
そのため、寝ている姿勢のポジショニングを行うことが大切なのです。
ポジショニングとは、医学的に「正しい姿勢を取る」というように使われています。寝ている姿勢だけでなく、座っている姿勢などを評価し、対象者が正しい姿勢を取れるように環境設定を行います。
今回のむちうちに対してのポジショニングで考えると、首に負荷がかからないような姿勢を作りあげることが目的となります。
はじめに、使用しているベッド(敷布団やマットレス)や枕が、身体に合っているかを確認してください。高さや硬さが合っていないと、首が曲がりすぎてしまったり、沈み込みすぎてしまったりと、負担がかかってしまう恐れがあります。
次に、首に直結する肩の状態を確認します。痛みや痺れ自律神経症状などによって、肩が力んでいる可能性が考えられます。
肩に力が入っていると、「巻き肩」のように床から肩が浮いているような姿勢になってしまうため、そのスペースを埋めるようにクッションやタオルを入れて、リラックスを促します。
また、長時間仰向けで寝るのが辛い場合は、少し大きめの抱き枕を抱えながら、横向きで寝る方法もあります。
ほかにも足が怠い場合は、下腿から踵の下にクッションを入れて足の高さを上げて血流を促すなどのポジショニングがあります。

マッサージ・ストレッチ(徒手療法)

むちうち後のマッサージやストレッチは効果的です。首から肩にかけての損傷した組織だけでなく、間接的に支障が生じた患部外に対しても行われます。
マッサージやストレッチは、血行や筋の硬さの改善、運動の改善、再発予防といった意味でとても効果があります。
しかし、発症当初から無理に動かしてしまうと、損傷した組織を悪化させてしまう恐れが考えられるため、炎症が落ち着いて医師から動かしていいという許可が下りたのちに行うようにしましょう。
マッサージやストレッチなら自分でもできると闇雲に行ってしまう方もいますが、筋だけでなく神経など繊細な組織も存在しているため、悪化させてしまう危険性があります。
リハビリ専門のセラピストから、正しい方法の指導を受けるようにしましょう。

物理療法(温熱・電気療法)

物理療法とは、筋肉や痛みを和らげたり、循環を改善させたりすることなどを目的に機器を使用した物理的治療手段のことをいいます。
その中でも定番の、温熱療法と電気療法についてご紹介します。
温熱療法とは、熱を利用して筋肉を和らげたり、血行を改善させたりする方法です。
ホットパックといい、ホッカイロのようにゲル物質や熱線が入ったパック状の物を患部に当てる方法や、お湯で温めるパラフィン浴、超音波で温める超音波機器などを使用する方法があります。
電気療法とは、害のない威力の電気刺激を患部や周囲に当てることで、筋や痛みを和らげたり、逆に筋肉に運動(収縮)を促したりすることのできる方法です。
TENS(経皮的電気刺激療法)、EMS(神経筋電気刺激療法)、マイクロカレント(微弱電流療法)などと電気にも種類があり、何を目的に実施するかによって使い分けていきます。

運動療法

最後に紹介するのが、実際に身体を動かして治療を行う「運動療法」です。運動療法は実際に運動を行い、筋肉を収縮させ正しい身体の動かし方や筋力強化などを図っていきます。
運動療法は怪我の重症度や回復具合を見て、低負荷から始め徐々に負荷量を上げていき、受傷前と同じレベルまでの機能改善を目指していきます。

リハビリの期間

リハビリの期間は一概にはいえませんが、軽症のものであれば数日・数週間~1カ月程度、重症のものであれば数ヵ月から~半年、1年程度で考えています。

まとめ

今回は、むちうちに対しての治療法をご紹介しました。
むちうちは交通事故や接触の多いコンタクトスポーツで発症する恐れがあります。
首には筋肉や靭帯だけでなく、身体をコントロールする神経などが存在するため、さまざまな症状が出現します。
軽症のものであれば、安静にしていることで治る場合もありますが、専門知識のあるセラピストのリハビリを受けることが早期回復の最大の近道です。
無理せずすぐにお近くの医療機関へ受診をし、適切な治療を受けるようにしてください。

参考文献
・糸満 盛憲 他:整形外科学 p340,341,p451 2016
・中村利孝他:標準整形外科学 p101,p505,p711p712p754p,847,p848 2017
・山下敏彦 他:「外傷性頚部症候群:病態と治療方針(教育研修講演)」北海道整形外科外傷研究会会誌 22巻 p97-104 2006
https://sapmed.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=10363&item_no=1&page_id=13&block_id=21
・小山 正信 他:「むちうち損傷の診断と治療」 整形外科と災害外科 43巻2号p503-506 1994
https://web.archive.org/web/20181102024103id_/https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/43/2/43_2_503/_pdf
・江川 正 他:「むちうち損傷の治療」整形外科と災害外科 43巻2号p507-509 1994
https://web.archive.org/web/20181101122743id_/https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/43/2/43_2_507/_pdf
・徳田光紀:「運動器疾患に対する物理療法」
http://kinki56.umin.jp/cd/pdf/program/kyoiku_semi5.pdf
・渡部幸司 他:「リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望」順天堂医学,56,P29~36 2010
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjmj/56/1/56_29/_pdf/-char/ja
・日本整形外科学会「むち打ち症」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/traumatic_cervical_syndrome.html