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接骨院がく伊勢崎交通事故むちうち治療センター
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ムチ打ちの後遺症は?様々な症状が残る可能性について解説

最終更新日 2023/3/2
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

自動車事故の際に起こりやすいケガの一つである「ムチ打ち」。起こりやすいケガであるうえに後遺症が残り、日常生活に支障がある症状が出てしまうこともあります。
この記事では、ムチ打ちの後遺症や症状、後遺症が残ったときに請求できるお金について解説します。

ムチ打ちの後遺症は?様々な症状が残る可能性について解説 もくじ

・ムチ打ちとは?

・ムチ打ちの症状と治療法は?

・ムチ打ちの後遺症が残る可能性は?

・後遺障害認定とは?

・後遺障害認定を受けるとできること

・後遺障害認定を受けられる条件

・後遺障害認定の手続き

・まとめ

ムチ打ちとは?

ムチ打ちとは、正式には頚椎捻挫や頚部挫傷、外傷性頚部症候群などと呼ばれる、頚部(首)に生じる外傷の総称です。追突事故などで頭が大きく揺さぶられて首がしなり、首に強い衝撃を受けることにより、首の骨(頚椎)周辺の筋肉や靭帯、神経などが損傷した状態です。ムチ打ちは自動車乗車中に後続車に追突されたときに起こりやすいといわれていますが、転倒時やスポーツでの接触時にも起こる可能性があります。
受傷直後から痛みなどの症状が出ることもあれば、数日~数週間経ってから症状が現れることもあります。特に、交通事故の場合は焦ったりパニックになったりしてしまい、痛みを感じにくくなっていることがあります。交通事故の際には症状を感じていなくても病院で診察を受けましょう。

ムチ打ちの症状と治療法は?

ムチ打ちにより現れる症状の約6割以上が、頚椎の損傷による首や肩の痛みであると言われています。首や肩の痛み以外にも頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、倦怠感など、さまざまな症状が現れる可能性があります。
また、ムチ打ちは損傷を受けた部位により以下の4種類の症状型に分類され、それぞれで生じる症状も異なります。

・頚椎捻挫型

頚椎捻挫型は、ムチ打ちの70~80%を占めているといわれています。頚椎自体に異常は見られませんが、首周囲の筋肉や神経、靭帯に過度な力が加わり損傷することによって発症します。
主な症状として、首や肩の痛みや動かしにくさ、めまい、頭痛などが挙げられます。頚椎捻挫型では、時間の経過とともに症状が悪化することもあり、装具を用いて首を固定して安静を保つことが大切です。

・バレ・リーウー症候群

バレ・リーウー症候群は、ムチ打ちの衝撃により自律神経系のはたらきが異常をきたした状態です。受傷後に、十分な安静が保たれなかった場合、起こりやすいといわれています。
主な症状としては、後頭部やうなじの痛み、息苦しさ、めまい、ふらつき、耳鳴り、声枯れ、飲み込みにくさなどが挙げられます。重度の場合は、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
治療法としては、専用の機器を用いて頚椎を引っ張る牽引や、薬物療法、症状によっては手術を行うこともあります。

損傷の状態によっては、バレ・リーウー症候群と、次で紹介する神経根症状型が合併することもあります。

・神経根症状型

神経根症状型は、脊髄から枝分かれして腕に伸びている神経が圧迫されたことにより現れる症状です。
主な症状には、首や肩、腕の痛み・痺れ、脱力感、筋力低下、後頭部や顔面の痛み、顔面の感覚の違和感などが挙げられます。これらの症状は、首や腕を動かしたときにより強くなることもあります。
治療法としては頚部の安静が第一で、それでも症状の改善が見られない場合には、薬物療法や牽引が行われます。椎間板が飛び出ている場合には手術が行われることもあります。

・脊髄症状型

脊髄症状型は、首に負担がかかり、頚椎の椎間板の中にある髄核が後方に飛び出し、脊髄を圧迫または損傷することで発症します。
主な症状として、腕や脚の痺れ・痛み・感覚障害、筋力低下、歩行障害、膀胱直腸障害などが挙げられます。脊髄症状型では、首や腕よりも下半身に症状が現れることが多いのが特徴で、首に原因があるとは考えにくい方もいるかもしれません。
脊髄症状型でも安静は大切で、安静後は症状に合わせたリハビリテーションや薬物療法などが行われます。

ムチ打ちの後遺症が残る可能性は?

治療を続けたものの、受傷前の状態まで改善せずに残った症状を後遺症といいます。
先ほど紹介したムチ打ちの症状型の中でも、神経根症状型と脊髄症状型では後遺症が残りやすいといわれています。どちらの型も神経がなんらかのダメージを受けている状態であり、損傷を受けた神経が再生するのは難しいためです。しかし、ある神経の一部分が損傷を受けていても、損傷を受けていない神経の発達により機能が補われる可能性もあります。
どのような方に後遺症が残りやすいかなどは一概に判断できず、受傷時点でも後遺症が残るかどうかは予測できません。

後遺障害認定とは?

交通事故の被害に遭ってムチ打ちの後遺症が残った場合に、後遺障害認定を受けると、加害者に慰謝料を請求することができます。
後遺障害認定は、状態や程度によって14段階の等級に分けられ、1級に近いほうが請求できる金額は高くなります。ムチ打ちの場合には、多くが14級、まれに12級が認定されます。

後遺障害認定を受けるとできること

後遺障害認定を受けると、慰謝料と逸失利益を請求できます。
慰謝料とは、障害を負った精神的苦痛に対する補償を指します。金額は自動車損害賠償保障法で定められた自賠責基準、各保険が独自に定めた任意保険基準、示談交渉や裁判で用いられる弁護士基準の3つの基準によって異なります。
ムチ打ちで最も多い14級の場合、自賠責基準では32万円、任意保険基準では40万円、弁護士基準では110万円が支払われます。

逸失利益とは、障害により働けなくなったことで失った収入の補償です。逸失利益の計算式は「1年あたりの基礎年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数」であり、事故前の収入や年齢、後遺障害等級ごとに定められた労働能力喪失率などで決まります。

後遺障害認定を受けられる条件

後遺障害認定を受けるには、以下の4つの条件を満たしている必要があります。

・症状と交通事故に関連性がある

後遺障害認定は、交通事故による後遺障害が対象となるため、症状と交通事故との関連性が認められる必要があります。事故からしばらく経って病院に行ってムチ打ちの診断を受けたとしても、それが交通事故と関連があるのか判断するのは難しく、認定を受けられなくなることもあります。よって、事故の直後は症状がなくてもすぐに診察を受けることが大切です。

・症状が一貫して継続的に続いている

後遺障害認定を受けるには、事故に遭ってから認定を受けるまで、一貫した症状が継続していることが求められます。
症状の一貫性・継続性を証明するためには、医師が作成する診断書に、同じ症状が続いていることを記載してもらうことに加え、定期的・継続的に通院しているかもポイントになります。

・症状の有無や程度を医学的に証明できる

症状の有無や程度の証明は、後遺障害認定において大切なポイントです。
ムチ打ちの場合は、MRIやレントゲンといった画像での症状の証明が重要であり、さらに、痛みや痺れ、筋力低下の有無をみる徒手検査の結果を診断書に記載してもらうことが大切です。

・症状が各等級の認定基準を満たしている

後遺障害認定の各階級には、症状を医学的に証明できるかどうかや、症状が日常生活にどれくらい影響しているかなど、さまざまな要件が定められています。
ムチ打ちの場合には、後遺症があることを説明できる場合に14級が、さらに画像診断で後遺症の存在が医学的に証明できる場合に12級が認定されます。

後遺障害認定の手続き

後遺障害認定の申請手続きは、以下のような手順で行われます。
1.医師に後遺障害診断書を書いてもらう
2.保険会社に後遺障害診断書を送る
3.保険会社から損害保険料率算出機構・自賠責調査事務所へ書類が送られ、審査が行われる
4.後遺障害認定の結果が、損害保険料率算出機構・自賠責調査事務所から保険会社へ通知される
5.保険会社から結果が通知される

申請から通知までは、1~3ヶ月程度かかるとされています。

まとめ

ムチ打ちの症状や後遺症、後遺障害認定について解説しました。
ひとことに「ムチ打ち」といっても、損傷を受ける部位や程度によって症状は異なり、後遺症が残る可能性もあります。後遺障害認定にもかかわるので、交通事故に遭った場合は、すぐに病院を受診しましょう。

参考文献
・伊丹康人:むちうち傷害の発生機序と病態、耳鼻咽喉科展望、P219-229、1968
https://www.jstage.jst.go.jp/article/joma/122/1/122_1_67/_article/-char/ja/
・小山正信、黒瀬眞之輔、他:むちうち損傷の診断と治療、整形外科と災害外科、P503-506、1994
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/43/2/43_2_503/_article/-char/ja/
・後遺障害等級の認定手続きの流れ|後遺障害等級認定NAVI
https://www.kouishogai.com/standard/flow.html
・交通事故で最も多い「むちうち」の症状と支払われる保険金について|交通事故の弁護士相談ならベリーベスト
https://www.koutsujiko.jp/column/p026/